カルディオについてABOUT US

History会社の歴史

カルディオは、再生医療による重症心不全治療の実現を目的に2001年10月31日に大阪大学大学院医学系研究科を母体とするキャンパスベンチャーとして設立され、大阪市内のインキュベーションビルにオフィスを構えました。設立当初から細胞移植による重症心不全治療を目的とした幹細胞の培養と加工に関する研究だけでなく、その移植方法に関しても研究し多くの成果を得ることができました。その結果ベンチャーキャピタルから多額の出資を得ただけでなく、再生医療の基礎を築く上で多少なりとも貢献することができました。

しかしながら研究の進捗と事業化の間には大きなギャップがあり、2005年には研究継続だけで無く、会社存続が危うい状況となりました。そこに追い打ちをかける出来事が発生しました。NEDO委託事業に係る過大請求です。決して個人による研究費横領や会社による使途不明金が生じたわけではありませんが、従事報告とラボノート間に相違が確認され、労務費の過大請求として研究費の返還を求められました。通常なら事業化の遅れと同出来事を機にカルディオは解散を余儀なくされるのですが、これまでの研究実績から株主であるベンチャーキャピタルが存続を希望したこともあり、2006年4月に新しい経営体制(現 柳社長)にて会社運営が継続されることになりました。ここから弊社の苦難の時代が始まりました。(補足:本過大請求に関しては2006年5月26日に処分と発表が行われたため、報道ではこの時点で社長に就任していた柳の名前が明記されました。)

2006年4月は弊社の第2創業期の開始と言えます。しかしながら運営資金の枯渇から、再生医療研究開発の断念による事業化シーズの喪失やリストラにより、ゼロからではなくマイナスからのスタートとなりました。第2創業期は長いどん底の時代と会社存続をかけた闘いの始まりでした。2007年7月に本社を神戸に移転し、新たな事業化シーズの発掘を始めました。先ずはこれまでの再生医療での研究成果を基に、ES細胞およびiPS細胞用培地とフィーダー細胞用培地を開発し、2008年より販売開始しました。同時期にこれまでの研究成果と技術を化粧品に応用した機能性化粧品「パーツスリム」を2008年から、「整う化粧品」シリーズを2011年から販売開始しました。「整う化粧品」は枯渇寸前であった会社の運転資金を若干回復させただけでなく、化粧品会社との事業提携、そして銀行からの融資を受けられるきっかけとなり、会社存続に大きく寄与しました。(補足:「整う化粧品」はたくさんの固定客を得ましたが、多くのリソースを医療機器にあてる必要性から、化粧品事業は現在OEMに限定しています。)

また化粧品事業と並行して、主なターゲット事業を再生医療/医薬品開発から医療機器開発にシフトし、将来の会社基盤とすべく社員一丸となって粉骨砕身しました。数多くの開発プロジェクトの計画と挫折を繰り返しながら、2006年に第一種医療機器製造販売業許可を取得し「クアッド・ホルダー™」、「EZレギュラー」、「EXCOR® Pediatric」などの製品を開発し、現在も複数の開発プロジェクトを取り扱うに至っています。

現在カルディオは「命をつなぐ 夢をつなぐ」をモットーに、ユニークな事業経歴と経験を活かすことで、小規模ながら最先端医療機器・技術を取り扱う会社へと変貌を遂げました。今後も継続的な会社発展を目指すだけでなく、患者さんのみならず高齢化社会におけるQOL向上と活力ある豊かな社会の実現に貢献すべく尽力します。